エッセイ

新春のエッセイは絵画で
〜 間近で八ヶ岳連峰を描き、エネルギーを補給した〜

新春の八ヶ岳

P20号油

年越し迫る暮の12月28日八ヶ岳連峰の間近に立って見たくなり、標高1300mの野辺山高原に車を走らせた。
遠くから観ると石膏の如く美しい連峰だが、間近に立つと鬼気迫る迫力で私を圧倒する、人間の小ささはまるで昆虫の如くである。左側両線の黒い物体は山ではなく巨大な岩石の集落で、私がキャンバスに色を付け始めた日、登山者夫婦が滑落し死亡した、まるで数多くの遭難者の墓標のごとくである、山は安易な人間の妥協を絶対に許さない。山々の迫力に背を向けず勇気を持って絵筆を取ると巨大なエネルギーの補給を実感できる。

添付「承諾書」は12月26日年内の決着を目指して国交大臣に三度配達証明で投じた最後の文書である。私が2年前より、国交省への警告に対し「全ては国交書の責任です…」と苦しい回答は有ったものの、遅々として改善の進まない理不尽な行政は「国民の生命と安全を守る」憲法にも違反する。
行政、建築家、建築主企業の倫理無き犯罪でもあり、私はこの方法を選ばざるを得なかった。妥協なき大きな山の前に立つと柵政治の国民への犯罪がより鮮明に見えて来る。
国土交通省への「承諾書」

2018年1月5日
黒岩陽一郎

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